紹興市にある鲁迅故里(鲁迅の功績をたたえた公園、2020年3月13日撮影、資料写真)。
【東方新報】「阿Q正伝(The True Story of Ah Q)」などで知られる中国の文豪・魯迅(Lu Xun)の生誕140周年にあたる今年、中国であらためて魯迅への関心が高まっている。魯迅の作品をテーマに中国、日本、韓国の学校でオンライン共同授業も行われ、若者の国際交流にもつながっている。
魯迅の出身地・浙江省(Zhejiang)紹興市(Shaoxing)は魯迅に関する記念日などに合わせてイベントやシンポジウムを次々と開催している。1921年に発表された代表作「故郷」の出版100周年記念事業や魯迅文学賞受賞者を招いた「故郷の旅」、交響曲「魯迅」の発表、ドラマ「狂人日記」放映などが行われている。
10月29日には、紹興市の魯迅中学校と日本の福井県あわら市の芦原中学校、韓国の京一観光高校をオンラインでつないだ「日中韓ひとつのクラス」が行われた。「故郷」が中国、日本、韓国の教科書に掲載されていることから、共同授業が実現。芦原中学校は、魯迅が仙台医学専門学校に留学していた当時の恩師・藤野厳九郎(Genkuro Fujino)教授が生まれた芦原町(現あわら市)にある。藤野教授は魯迅の自伝的小説「藤野先生」に登場することで知られている。
共同授業では、日中韓の学生が積極的に交流した。日本の生徒は「故郷」を読んだ感想を語り、中国の生徒は日本の現在の文学に触れ「日本では東野圭吾(Keigo Higashino)と村上春樹(Haruki Murakami)のどちらが人気ありますか」と質問。韓国の生徒は「『故郷』が現代の中国の若者に与えている影響は?」と尋ねていた。紹興市は「故郷」の漫画版を制作し、日本語、韓国語にも翻訳する計画だ。
最近は魯迅の孫・周令飛(Zhou Lingfei)さん(魯迅の本名は周樹人<Zhou Shuren>)が人生を振り返った内容がインターネットで紹介され、「魯迅から離れられなかった魯迅の孫」として大きな反響を呼んだ。学校で同級生に名前でなく「魯迅の孫」と呼ばれたこと、軍隊に入っていた当時、「たばこを吸え(魯迅の肖像画や銅像はたばこを吸っているポーズが多い)」「文章を書いてみろ」と命令されたことなどを告白。10月28日時点で3億4000万回閲読され、5万1000件の書き込みがあった。現在70歳の周さんは魯迅文化基金会会長、北京語言大学(Beijing Language and Culture University)魯迅・世界文化研究所所長、魯迅美術学院(LuXun Academy of Fine Arts)客員教授を務めているが、「有名人の子孫がいい暮らしをしていると思われないよう、本当のことを伝えたかった」と話している。
魯迅の85回目の命日にあたる10月19日には、ヒップホップ歌手の陳焱(Chen Yan)さんが魯迅をたたえるオリジナルソング「大先生」を発表した。「私は魯迅先生を心から尊敬しています。彼の文章のような深い思想を持つ音楽を作って、中国の若い人たちに刺激を与えたい」と陳焱さん。周令飛さんも「特別出演」をして曲の一部を歌っている。
動乱の時代を生きた魯迅の作品は、現代の若者には「背景が分からなくて理解しづらい」と敬遠する向きもある。周令飛さんは数年前、中国版LINE「微信(ウィーチャット、WeChat)」で使う魯迅のスタンプを制作。若者の関心を高めようとしている。
周令飛さんは「魯迅の精神で最も重要なのは『立人(人間の確立)』の思想です。一人一人が個性を尊重し、精神を解放し、自分を確立することで社会は成り立っていく。自分の価値観や進むべき道を探している若者に魯迅のメッセージを伝えていきたい」と話している。(c)東方新報/AFPBB News
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